手すりのあるトイレ
 

高齢者の方にとって、大きなストレスになるのがトイレ。
「広さがなく動きづらい」
「ドアを開けるのが一苦労」
「段差で躓いてしまう……」
など、使いづらいと思う箇所は多いものです。

今回は、安全で使い勝手の良いトイレを実現するためのリフォームポイントをご紹介します!
【ポイント1】 トイレ内を広くする
立ったり座ったりの動作から、着ている服を下ろしたりと、高齢者にとってトイレ内の動きは様々な負担が発生してしまいます。
また、介助が必要な際は、大人2人分のスペースは最低限、確保しなければなりません。
十分な介助スペースがあることで、介助する側・される側とお互いの動作がスムーズに◎
理想は1.25坪~1.5坪ほどです。
トイレのリフォームを考えている方は、将来を見据えて広さを確保しておくとよいでしょう。

 

【ポイント2】扉は外開きに
トイレの扉が内開きの場合、万が一、高齢者が室内で倒れてしまったときに、トイレの外側からではなかなか開けづらいというデメリットが……。
また、介助をするために2人一緒にトイレから出るときも、内開きの扉は動作の妨げになってしまいますので、外開きのタイプをチョイスしましょう。

 

【ポイント3】段差を無くしてなるべく平坦に
ご家族の中には、車イスで生活している方もいらっしゃると思います。
車イスで移動する際の最大の妨げとなってしまうのが段差です。
段差があると入室に手間がかかってしまい、車イスの方には非常に大きな負担がかかります。
車イスではない方でも、歳を重ねて足腰が悪くなると、多少の段差でも躓いてしまうことありますので、段差の無い空間を検討しましょう。

 

【ポイント4】和式トイレから洋式トイレへ
和式トイレは立ったり座ったりの動作が、洋式トイレよりも足腰に負担をかけてしまいます。
これは高齢者にとってかなり使いづらいものですので、且つ転倒などの危険性もありますので、洋式トイレへの取り替えをしましょう。

 

【ポイント5】滑りにくい床材をチョイス
滑りにくい素材の床材を選び、転倒事故への対策を行いましょう。
オススメなのは、塩化ビニール樹脂性のクッションフロア。
こちらは表面に凹凸があり滑りにくいです。
さらに、掃除もしやすいというメリットがあります◎
もし、床材を交換するのが難しい場合は、滑り止め機能付きのマットを敷くだけでも効果は期待できます。

 

【ポイント6】手すりの設置
手すりの設置は、足腰への負担を軽減するためにも必須と言えるでしょう。
取り付ける際は、立ったり座ったりの動作を一連で行えるよう、L字型のものを設置しましょう。
さらに、背もたれやひじ掛けがあると、座ったときに姿勢を楽に保つことが可能です。

 

【ポイント7】暗い足元も見える照明
意外と見落としてしまうのが照明です。
高齢者がトイレを利用する場合は、足元がハッキリ見えるくらいの明るさがあると安心です。
照明が薄暗いと、転倒事故の繋がることもあるため、注意しましょう。

 

【ポイント8】手洗い器の設置
トイレタンクの上での手洗いは、高齢者や小さなお子様の手が届かないことがほとんどです。
なので、手洗い器をトイレタンクの上ではなく、別で設置するとよいでしょう。
手洗い器のカウンターは手すりの代わりにもなるので、高齢者の手助けに繋がります。

 

【ポイント9】寝室から近くに設置
介助される方にとって、寝室からトイレへの移動は大きな負担となります。
トイレへの移動中に誤って転倒したりなどの事故を事前に防ぐためにも、寝室とトイレの距離は近い方がよいでしょう。

 

【ポイント10】もしもに備えた緊急ボタン
もし、トイレ内で急に体調が悪くなったときに備えて、緊急ボタンを設置しておくことをオススメします。
ご家族様が安心してトイレを利用できるように、準備しておきましょう。

最後に

皆様のお宅では、上記のような準備はされていますか?

大切なご家族様が快適に暮らしていくためにも、今から準備しておけることはたくさんあるはずです。
もちろん、介護が必要になってからでも、リフォームを行うことはできます。
今回ご紹介したポイントを参考に、安全なトイレ空間をつくってみてはいかがでしょうか?

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